Hiraku’s diary

特にコンセプトはございません。ご笑覧ください。

断食ダイエットの感想

僕の体重は73キロだ。

 

大学の入学式の日が人生で最も太っていた。

確か、79.9キロくらいだった。80キロを経験したことはない。理由は簡単だ。体重計のメモリが、80に乗ろうとした瞬間、体重計から飛び降りていたからだ。僕はこのように、現実をときに、闇に葬り去る癖がある。

 

しかし、世の中の評価はそう甘くはない。

自分が見て欲しくないものほど、興味を持たれるものだ。収入、暗い過去、失敗談。人間は本当に弱い。自分より不都合な事実を知ることでしか、自分の価値を感じることができない人が多い。

 

だが、これは決して悪いことではない。

見方を変えれば、自らの相対的な幸福や安定を求めているのだ。この気持ちに、なんの悪意も感じない。むしろ、純粋であるとさえ思える。

 

時を戻そう。73キロ。僕は標準の体重だ。

しかし、標準の中では高い方である。筋肉量とか、骨格の具合で誤差はあると思われるが、やはり少し気になるところだ。健康診断でそう思った。

 

僕は筋トレが嫌いである。筋肉をつけてなんになる、とさえ思う。もちろん、健康にはいいかもしれないが、トレーニングはその対価としてはキツすぎる。痛いのもキツいのも嫌いな僕にとっては、健康になれるとしてもトレーニングはややハードルが高い。そんな僕にぴったりのダイエット法を見つけた。「断食ダイエット」だ。

 

ルールは簡単。読んで字の如く断食をすれば良い。16時間、食事を行わないとのことだ。そして、寝る3時間前にはご飯を食べてはいけない。朝6時半にご飯を食べ、16時間後は22時30分。24時には基本寝るので、昼ごはんはもちろん、夜も食べられない。

 

断食ダイエット1日目。特に何も考えず過ごしていたが、昼にホッキョクグマの鳴き声のような音がした。そう、腹鳴りだ。我が腹が、鳴り出した。職員室はいつも人がいる。聞かれまいと必死に腹に力を入れる。しかし、ホッキョクグマの猛威は、留まることを知らない。地球温暖化の煽りを受け、氷山が溶けている。ホッキョクグマは常に危機に瀕している。彼らも立派な生き物だ。そんなことを、考えていた。

 

断食ダイエット2日目。普通に昼飯を食った。パンを4個食った。もうダメだ。

 

断食ダイエット3日目。今日は何を食べようかな、と考え出した時に自らの頬を引っ叩いた。バカタレ!昼飯を食わないから断食だ!!甘えるな!!!そんな時、母からLINEが来た。

 

「夜ご飯、モスバーガー買っといたよ。」

 

優しい母の言葉。痩せない自身の体。

 

モスバーガー、オーマイガー。